宿命論(しゅくめいろん、fatalism)あるいは運命論とは、未来は神または超越的存在によってあらかじめ定められている、とする考え方。
一種の決定論であるが宗教的色彩が強く、自分が自由意志と思い込んでいるものも実は全知である神が前からそうなるよう定めていた、という風に解釈する。例えばこの「宿命論」を読んでそれに反論しようとしても、その反対したこと自体がすでに定まっていた、という風になり基本的な反証できない性質の論理である。
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以上のように科学的・論理学的には無価値のものと見なされるが、宗教・神学的にはキリスト教の予定説、神仏による救済とそれに対する信頼など、救済宗教の重要な柱でもある。古代人にとって神とは、裁きを下す神・荒ぶる神など、恩寵と同時にそれと反対のものももたらす両義的原理であった。
逆に言うとそれに合理的な説明を与えることが古代哲学の芽生えであり、自由意志を否定するような宗教的決定論に挑戦する試みは現代的合理主義へたどる過程だったと言えよう。
なおこれの一段階発展したものとして理神論があり、神の定めた自然法則が未来を含めた一切を定めているとする。宿命論と違うのは神は万物を法則と共に創り上げ、その時点まで神の意志は活かさていれたが現在は世界の運命に介入していない、とする点である。この立場は定められた物理法則を解き明かそうという動機に繋がり、アイザック・ニュートンなど初期近代科学の推進に果たした役割は大きかった。